※まかせて○○は、(有)ペーパーシャワーズの登録商標です。(特許庁 登録第4623103号)


■「チラシ不法投棄事件」!■


この1ヶ月間、当社配布員によるチラシの不法投棄事件が相次ぎました。重大な事件となったものもありますが、ほとんどは、当事者(当社配布員)と当社社員とお客様の間でやりとりするために、他の配布員さんへ情報が流れていないと思います。当社は、なるべく情報はオープンにしていきたいと考えていますので、当社にとってはマイナスの情報ではありますが、「なぜ?」こんなことが起きるのかということを考えてもらいために、今号ではオープンに語りたいと思います。

 

■1ヶ月分8000部をゴミ集積所へ捨てたA(事例1)■



地域のゴミ収集には、毎月1回の資源物の日というのがあります。この日に、当社配布員Aは、その前1ヶ月間に配布する予定だったチラシをまとめて捨てていました。Aは、毎週2000部配布するエリアをもっていたので、都合4週分の約8000枚のチラシを捨てたことが発覚しました。今回で初めてのことではなく、この数ヶ月同じような不正行為を働いていました。近所でも有名だったそうですが、隣どうしなのでなかなか通報できなかったそうです。Aは、夜勤の仕事もしていたため、どう考えても配れない部数でした。
不法投棄発覚後、配布員Aは会社へ来てすぐに自分の仕業と認めました。しかし、反省はしているのですが、物事の重大性を認識していませんでした。もう、20歳を超えるお子さんがいる大の大人のすることではありません。営業や手配師の人たちも皆が信用していた人だっただけに、その裏切られた思いはそうとう大きかった事件でした。人間不信になった人もいました。

その後の対応 

 代表と営業マンでお客様に正直に報告に行きました。お客様は烈火のごとくお怒りになり、当社への信用が大変傷つきました。配布員Aの配布部数から算出した印刷代、配布代などの損害賠償額が数十万円になりました。配布員Aは、現在その損害賠償額を一括ではなく、12ヶ月の分割で支払い続けています。1ヶ月ごとに会社に賠償金を現金で届けに来ることになりました。法律的に言うと、Aは配ってもいないチラシを配ったように報告してお金を受領していたという詐欺(さぎ)行為をはたらいたことになります。れっきとした犯罪行為なので、警察に訴えることもできますが、本人がすぐに認めたために損害賠償金にて解決しました。しかし、当社が受けた信用の失墜は大きく後に残ることになりました。

■86部のチラシを養鶏所近くの藪へ捨てたB(事例2)■



当社お客様より、不法投棄があったとの連絡を受けて、指示された場所へ行ってみると、養鶏場の草むらのさきの藪のなかから86枚のチラシがでてきました。養鶏場のご主人がチラシを見てこのお客様のところへ通報したのです。お客様はカンカンに怒って、「もうお金は1円も支払わない。」と言ってきました。このチラシは、当社では、合計30000部配布しているものでした。1人の配布員の心許ない仕業で、他の配布員の委託費まで支払うことができない状態になりかねない事態になってしまいました。私も現地へ行って見てきましたが、「86部こんなところへ捨てにくるくらいなら、配った方がいいのにな?」と思えるような奥深い茂みの中でした。

その後の対応 

 

代表と営業マンでお客様に説明に行きましたが、誰が捨てたのかまだ明確に判っていません。一番近くに住む配布員Bには違いないのですが、本人が認めません。開き直っています。その影響で他の配布員の人たちにも聞き取り調査をするなど、気分の悪い思いをさせることになってしまいました。現在、お客様とはもめにもめてお金を支払っていただけない状態です。

 

■数十部のチラシを崖の上からばらまいたC(事例3)■



ある日、まかせて□□の事務所のるす番電話に「○○町△丁目の××ですが、お宅の名前の入っているチラシが大量に崖下に落ちている。」というメッセージが吹き込まれていました。電話番号などは判らなかったのですが、当社営業マンが地名と崖という言葉から地図を広げて探しに行くと、案の定、数十部のチラシが崖下に落ちていました。営業マンは、恐ろしい思いをして回収して近くの家の方に聞くと、るす電に通報してくれた方でした。配布物などを誰に出したものかを見ると、その地区の配布員Cに間違いないことが判りました。配布員Cに問いただすと、「私ではない、しかし、こころあたりがある。」ということでした。よく聞くと配布員Cは、自分で配布せずに知人のZに配布を依頼していることが判明。当社配布員ではないZが不法投棄したことが判りました。

その後の対応 

このような場合でも、当社配布員Cの責任は免れることはできません。第三者への再委託を禁止している当社誓約書違反となりますので、当社登録の配布員Cへ損害賠償を行いました。この不法投棄事件によりお客様より値引き交渉が入り、賠償金は、値引きした金額(数万円)になりました。配布員Cは、反省してはいますが、最初の段階では「自分が捨てていたのではない。」と言い張っていたために、事件がより大きくなってしまい、損害賠償額も大きくなりました。もちろん、配布員Cは、登録解除しました。

 

■1ヶ月前のチラシを突然配布し始めたD(事例4)■



1ヶ月前に配布が終了しているはずのチラシを、急に配り始めたことにより大きな事件が起きました。配布員Dは、1ヶ月前にもらった仕事をウソをついて終了したと報告していました。そのまま家に置いていたらしいのですが、チラシを見たらまだ間に合う内容だったため、1ヶ月後に配布を始めました。たまたまそのチラシがお客様の従業員の家に入り、配布しているDを追いかけて問いただすと、「落ちていたチラシを配ってなにが悪い。」と開き直られ口論になりました。感情的な問題にも発展し、お客様からは「どうしてあんな配布員を使っているんだ。」と大変お怒りの連絡をもらいました。

その後の対応 

この配布員Dには、まえまえから言動に問題がありました。今回も謙虚に正直に対応していれば、大きな問題になりませんでしたが、言った一言が悪かった。カッーとくると止まらない性格のせいか、逆ギレして、お客様に文句を言う始末でした。お客様は大変お怒りでした。もちろん、1ヶ月前の配布物全体の配布料を請求することは無理になりました。配布員Dからは支払う予定の配布料を没収しました。終了報告でウソをついておいて、一ヶ月後に配布することは、不法投棄と同じです。配布員Dは、登録解除しました。

 

■どうせ配っていないだろ!■


私がこの事業を始めたころ、一人で営業していました。お客様のところへ行っても、ポスティング組織のことがうまく伝えることができず、「どうせ配っていないだろ」と言われることがたびたびでした。しかし、熱意をもって何回か通うと「じゃあ、1回試してみよう。」ということになって、ポスティングのお仕事をもらえるケースがほとんどでした。つまり、当社の仕事はもともと疑われている商売なのです。
今でも、営業マンは新しいお客様からは、「どうせ配っていないだろ!」という言葉を浴びせられます。そこを耐えて、一生懸命営業してチラシを受注してきます。そのチラシを、配布員の一人がいとも簡単に不法投棄するケースがあとを絶ちません。最初は、当社を疑いながらも営業マンの熱意にほだされて使ってくれるようになったお客様も「それ、見たことか!」と言って当社から離れて行ってしまいます。

 

■損害賠償請求がくる。■



お客様は、自分で心血注いで作ったチラシが無惨な姿で不法投棄されているのを見ると、プライドが傷つきます。そして、当社の対応が悪いと怒りが爆発します。折角、信用をひとつひとつ築きあげてきても、心ない配布員が一人でもいると、会社全体の信用が落ち、その信用回復には相当の時間と労力を費やします。また、ほかのきっちりと配布してくれている配布員さんへも仕事が入らなくなってしまいます。当社の代表、営業マンは常にそのようなトラブルに対処して行かなければなりません。逃げるわけにはいかないからです。誠意を込めたトラブルの対応で、お客様が戻ってきてくれた例もあります。損害賠償金で解決することが多いのですが、配布員の責によるものは、当社でも毅然とした対応で配布員に対応せざるを得ません。特に、うそをつき続ける配布員へは、懲罰的な意味を込めた損害賠償金額になります。

■ポスティング会社はどのようにあるべきか?■

ポスティング会社は、皆、配布員による不法投棄事件に悩まされ続けています。当社と同じ業界のある会社の社長さんと話をしたときにこんな話題になりました。

社長Y 「まかせてさんでは、どのくらいの割合で不法投棄が判明して配布員を解雇していますか?」
「1年に1人から2人くらいですかね。」
社長Y 「本当ですか?そんなことはないでしょう。当社では、毎週1人か2人配布していないことが判明して解雇していますよ。」
「えっ、本当ですか?」
社長Y 「本当に配っているかどうか、常にチェックできるシステムが必要なんです。当社では、一般市民がメールで教えてくれるんですよ。そのようなメールが来たら、その家だけではなく、その周りも聞き込みするんです。そして、配ってないことが判明したら、即、解雇ですよ。まかせてさんは、もっと厳しくした方がいいですよ。」

 

■性善説か性悪説か?■



人間はもともと善にできているのか、それとも悪にできているのか?人はもともと善なので、信用して仕事を出す方が良いのか(性善説)、人は元々悪いことをするので始めから配布員を疑って監視するシステムを作って仕事を出す方が良いのか(性悪説)、悩む今日このごろです。当社は言うまでもなく、いままでは性善説の社風でした。いま、当社ではそれが曲がり角にさしかかっています。
それはあまりにも信用を裏切る人が多くなってきたからです。どうしてこのような世の中になってしまったのでしょうか?

■正直者がバカをみる会社にはしたくない。■



しかし、当社でもそうですが、ほとんどの配布員さんは、正直にウソをつかずにまともに配布してくれています。数人のウソをついた配布員のために全体がおかしくなるというのは、解せません。いわゆる正直者がバカを見てはいけないのです。正直な人がちゃんと報われるような会社および社会にしなければならないと思います。
それは、わたしたち大人の責任だと思います。もし、私たち大人がウソをつき、他人を平気でだまして報酬としてお金を受け取っていたら、私たちの子供もそのような人生を送ることになるでしょう。ポスティングは、疑われやすい商売です。だれも見ていないからズルをしようとか、ウソをついてお金をもらおうなんて弱い考えを捨てて欲しいものです。少なくともわたしたちの会社、わたしたちの地域社会は、まともにして行きたいと考えています。皆さんのご意見をお聞かせください。

2006年5月25日現在  (有)ペーパー・シャワーズ 代表取締役 村松昭文