まかせて通信134号2009.12.15発行

※まかせて○○は、(有)ペーパーシャワーズの登録商標です。(特許庁 登録第4623103号)

消費者金融最大手「武富士」が倒産■

去る9月28日、(株)武富士(本社・東京都新宿区、資本金304億、従業員2009人)は、東京地裁に会社更生法の適用を申請し保全命令が下った。負債総額は4336億円、上場会社の倒産は、今年に入って6社目、消費者金融業者としては過去最大。武富士は、昭和41年に故・武井保雄氏が「富士商事」として個人向け金融貸出業務を開始したのがはじまり。当初は団地に住む人々をターゲットにした「団地金融」だったが、その後本格的な消費者金融業に進出。無担保保証による即時融資で積極的に営業展開し、事業規模を拡大してきた。ピーク時の平成14年3月期には、売上高4232億円を計上したが、今年6月の改正貸金業法の完全施行や過払い金返還請求の影響もあり、自主再建を断念した。(9月29日のニュースより)


創業者武井保雄とはどんな人・・・■

1930年、埼玉県深谷市の小さな生活雑貨店の次男として生まれた。
母が店をひとりで切り盛りしていたが、小学校3年のとき、父が近所の女性と駆け落ちして大阪へ行ってしまった。その後、陸軍の整備員、国鉄職員、ビルサッシ工事業、野菜の行商などを経て、1966年東京都板橋区蓮根で、「富士商事」として高利貸しの消費者金融を始める。
消費者金融やサラ金のイメージをよくする広告戦略を行うなどして、一代で武富士を上場させ、業界トップの座に上り詰めた。
「¥円ショップ」「ティッシュ配り」「武富士ダンサーズの踊りのCM」など業界の常識を打ち破るアイディアマンだったそうです。しかし、暴力団や右翼などの闇世界との悪いうわさも多く、2003年には武富士を
批判するジャーナリスト宅盗聴事件で逮捕され、懲役3年執行猶予4年武富士創業者 故・武井保雄氏の有罪判決を受け、会長職を辞任。2006年死去。


台所・便所を掃除していない主婦には貸すな!■

スポーツ店武井保雄は、団地の主婦を相手に高利貸しの消費者金融を行っていた頃、「台所・便所を掃除していない主婦には貸すな」とか「子供にきちんと洗濯した服を着せていれば大丈夫だ。」と部下に教え、金を貸していい人と悪い人を選別するノウハウを磨き上げていったそうです。
逆に言うと、人間というのは、実はこういうところで信用力を見られていることになります。


銀行の支店長も驚くそのノウハウ■

私が、当社と取引のある銀行の支店長と以前雑談したときに聞いた話ですが・・・・。「消費者金融とかサラ金というのは世間一般には、悪いイメージだが、大手のノウハウは実にすごい。私たち銀行が個人に対する融資(信用審査)のノウハウがほぼゼロなのに対し、彼らは長年のノウハウですぐ審査をしてすぐ貸してしまう。その上、貸し倒れが少なく、収益を上げている。銀行も見習わねば、いけない。」などど自嘲気味に話してくれました。
その時には意味があまり分からなかったが、もしかしたら、「台所・便所を掃除・・・・」などがそのノウハウのひとつだったのかも知れないと思います。支店長曰く「銀行員が、消費者金融へ借りに行くとまず借りられません。」ということでした。職業別にもかなり細かく審査基準があるそうです。


自己破産する人が増え、パチンコ屋も倒産する。■

大手の消費者金融業者が倒産しだすと、ヤミ金(違法な金融業者)から借りる人が増え、自己破産したり自殺する人が増えるという予測もあります。意外なところでは、パチンコ屋の倒産も相次ぐだろう、と言われています。消費者金融からお金を借りてパチンコをしている人は意外と多いということです。また、武富士に過払い金返還請求をしている人には、満額返金される見込みはなくなりました。
本来は、悪徳な消費者金融から庶民を守り、健全な生活に立ち戻ってもらうための改正貸金業法が、ますます違法な業者を太らせてしまい、結局、割を食うのはいつも庶民ということになりかねない状況です。また、消費者金融業に勤めていた人たちの雇用もなくなることになります。世の中が、ますますぎすぎすしていくような気がします。


街頭ティッシュ配りは武富士が一番だった。■

スポーツ店私自身は、いままで消費者金融のお世話になったことはありませんが、社会には必要な産業だと思っていました。また、武富士が編み出した街頭での「ティッシュ配り」という広告宣伝手法には、本当に助かった人も多いのでは?特に寒い長野県などで冬にティッシュをもらえるのは、ありがたいことでした。その配り方や従業員の配る姿勢は、やはり武富士が一番礼儀正しく、さわやかでした。聞くところによると、武富士の新人社員教育で最も大切にされたのは、ティッシュ配りだったそうです。たしか、CMでもティッシュ配りバージョンがありましたね。
2001年に武富士弘前支店での放火事件で社員が5名亡くなったときは、2億枚の情報提供を呼びかけるポケットティッシュを社員で配り続け、その甲斐もあって半年後、犯人逮捕につながったそうです。


貸したくなる人になるには・・・。■

以前、ハウスメーカーに勤めている営業マン氏から聞いた話ですが、「住宅展示場などに、派手な新車に乗ってくるお客は相手にしない。」そうです。「いくら、住宅を建てようと思っても新車のローンを組んだばかりだと、銀行の住宅ローンが下りない。」からというものでした。
ほとんどの人は、「借金はいけない。」「サラ金に手を出したら終わりだ。」などと教育されてきていると思います。しかし、遊興費目的で借金するのは良くないでしょうが、「いざと言うときに貸したくなる人」になることはいいことです。
それは、個人についてまわる信用です。「正直な人だ」とか、「約束を守る人だ」とか「働き者だ」いう評判が、信用を築くのですが、「台所や便所をきれいに掃除している。」「子供には、きちんと洗濯した服を着せている。」ということも大事なことのように思います。新車を買ったら、新築の家はしばらくしてからというゆとりも大事でしょう。
見栄も戒めなければいけない行動です。


社会の一員として学ぶこと。■

今回は、武富士倒産のニュースから考えた事柄などをつらつらと書き連ねてきました。ポスティング業は、まだまだ世間一般から見ると、業界の地位も低くイメージもあまり良くなくみられている節があります。これから健全な発展をして、将来きちんと社会の一員として生きていく道を歩んでいかないといけないと思います。そのためにも、武富士倒産からも学ぶことがたくさんあるように感じます。
配布員の皆さんのご協力をよろしくお願いします。






 2010年10月15日現在  (有)ペーパー・シャワーズ 代表取締役 村松昭文